一括払いは厳しい!クレジットカードをあとから分割にする方法

買い物の際に分割払いで支払おうと思っていたのに、クレジットカードを出した際にうっかり「一括払いで」と言ってしまったことに、あとで気づくと慌てますよね。
2万円の10回払いにしようと思っていたのに、来月20万円の請求が来るとなったら青くなっちゃうかも知れません。それに加えて、普段の支払い分も加算されるからなおさらです。あとから分割払いに変更できないのでしょうか。
「そもそも分割払いって何?」という人は、次の記事を読んでみましょう。
あとからリボ払いにすることも可能です。リボ払いは手数料のかかる支払い方法ですので、次の記事を読んで仕組みを理解しておきましょう。
この記事の目次
分割払いとリボルビング払いへの変更は後からでもできる
多くのカード会社では、一括払いを指定して利用したカード払いを、あとから3回以上の回数指定分割払いや、リボルビング払いに変更することができます。
これについては、その月のカード利用締切日より後にある「支払方法変更締切日」までであれば変更可能ですので、利用明細を見てからでも手続きは間に合います。
一部のカード会社では分割払いに対応していないケースもある
一方、回数指定分割払いと言うのは、3回以上の分割回数を決めて、買い物ごとに支払う回数を決めて支払うものです。ですから、複数の買い物で利用した場合、その合計額を毎月支払うことになります。
このどちらにも対応していないカード会社と言うのはありません。ただ、利用条件が厳しいところはあります。
まずステータスカードの筆頭、ダイナースクラブには回数指定分割払いはありません。一方、リボルビング払いには対応していて、ダイナースクラブカードを持っている人には手数料無料で、リボルビング専用カードが発行されます。
支払いの際に、どちらのカードを使うかで支払方法を選択するわけですね。ダイナースクラブには、あとから変更すると言う制度はありません。
アメリカンエクスプレスの場合は、分割払いもリボルビング払いも可能ですが、どちらの場合も入会から6か月以上経過した時点で審査を受ける必要があります。
その審査に通過した人だけが、回数指定分割払いやリボルビング払いを利用できるのです。なお、こちらもリボルビング払いには専用のカードが発行されます。
アメックスとダイナースは、あとから分割払いやリボルビング払いには変更できません。
逆に、ちょっと毛色の変わった、消費者金融系のACマスターカード(アコム)の場合は、回数指定分割払いには対応していません。リボルビング払いだけが利用可能です。
また、支払方法も残債に応じた所定の金額以上であれば、好きな金額を支払えると言う、フレキシブルな対応を取っていますので、最初からリボルビングを利用できるため、あとからリボルビングと言う対応は取っていないようです。
他の多くのカードではあとから分割・リボルビングは可能
基本的に分割払い、リボルビング払いが可能なカードでは、あとから一括払いを分割払い、リボルビング払いに変更することはできます。
例外的にそれができないのは、最初からリボルビング専用のクレジットカードであった場合ですね。
リボルビング専用クレジットカードと言うのは、支払いに利用したものすべてが、自動的にリボルビング払いになるクレジットカードです。
使い方に注意しておかないと、知らない間にどんどん借金が膨らんでしまいますから、利用額の実績に応じて、自分で毎月の支払額を多めに設定することが必要です。
上で紹介したACマスターカードも、リボルビング払い専用カードの一種ですが、支払い方が非常にフレキシブルになっているところが、他のリボルビング払い専用のカードとは異なるところです。
それでも専用カードの場合、いちいちリボルビング払いの手続きをしなくても、すべてが自動的にリボルビング払いになるので、支払管理が楽だと言うメリットもあります。メジャーなカード会社からもたくさん発行されています。
- エブリプラス:三井住友カード
- JCB EIT:JCB(プロパー)
- DCカード Jizile:三菱UFJニコス
- セディナカードJiyu!da!:セディナ
- ファミマTカード:ポケットカード
- R-styleカード:ジャックス
これらのカードの他にも、リボルビング専用カードはありますので、そうしたものは最初からリボルビング払いに設定されているため、あとから分割払いにはできません。
あとから変更しても最初から分割払いにしたのと条件は同じ
あとから分割払いなどに変更すると、余分な手数料が発生するのではないかと心配する人がいるかもしれませんが、原則として分割払いの手数料以外はかかりませんから安心して下さい。
変更できる締切日と言うのは、カード会社が銀行などに引き落とし依頼をかける日を基準に決められています。ですからそれ以内であれば、二度手間になったり変更依頼を掛けたりと言うことが発生しないからです。
分割払いにしてもらえた方がカード会社は儲かる
あとから回数指定分割払いやリボルビング払いに変更できるのは、翌月一括払い・2回分割払い・ボーナス一括払いです。
つまり、分割手数料や繰り延べ手数料が発生しない支払い方に限られています。
一方、変更後には3回以上の分割払いやリボルビング払いなど、分割手数料が発生する支払い方になりますから、カード会社としてはその利益が見込めるわけですね。
ですから、むしろカード会社としては歓迎したい変更だと言えるでしょう。こうした事情もありますので、変更手数料は請求されませんよ。
変更前と後の支払い方法については、大方のカード会社が上のような組み合わせになっていますが、例外的なものもありますから、自分の使っているカード会社のサイトなどで確認しておいてください。
あとから分割払いにできる締切日はカード会社によって異なる
あとから分割払いに変更できる締切日は、だいたい次のような間隔で設定されています。
↓(1週間くらい)
加盟店からの売上票到着締切日
↓(数日)
利用金額確定日
↓(1~2週間)
あとから分割への変更締切日(引き落とし金額確定日)
↓(4~7日程度)
銀行引き落とし日
このような順番になっていて、実際にあとから分割を行うには売上票がカード会社に到着している必要がありますから、利用締切日ぎりぎりに利用した分については、わりあい遅いタイミングでしか手続きできないこともあります。
逆に、前回の利用締切日直後の利用なら、利用締切日を待たずに分割払いへの変更をすることもできるでしょう。
あとから分割が良いのかリボルビング払いが良いのか
今はカード会社がリボルビング払いを推奨するのがトレンドのようなイメージもありますが、カード会員にとって有利な支払方法を選びたいですね。
手数料利率自体はそれほど差が出るものでもありませんから、やはり利用パターンによって使い分けるのがお勧めだと言えると思います。
単発の買い物なら回数指定分割払いを利用するのが確実
シミュレーションしてみましょう。普段は大きな買い物をクレジットカードですることがないと言う人が、テレビが壊れたとかの理由で新しいものを買うためにカードを利用したと言うシチュエーションです。
40V型テレビを買うとして、ちょっと頑張って16万円で4K対応・BS・110度CS付きの物を選んだとします。消費税を入れると172,800円ですね。
他に壊れそうな耐久消費財もないし、1年以内に大きな出費もないだろうと思う場合は、回数指定分割払いを選んでおきましょう。
仮に実質年率14.75%で12回の分割払いを選んだとすると、毎月15,575円×12回の支払いになります。購入日と締日の関係で、初回の支払いはすこし多少するかも知れません。
この方法だと、12回の支払いが終わったら普段のペースに戻れます。無駄に長く使うこともありません。
ですから、単発で大きな買い物をする時には回数指定分割払いが良いですね。
複数の高額消費があるならリボルビング払い
この例のようなテレビの購入の半年後くらいに、旅行を計画していて、ツアー料金などをカード払いにしようと考えている場合、リボルビング払いにした方が手数料が安くなることも。
上のテレビの支払いが6回済んだ段階で、10万円のツアー料金を分割払いで支払おうと考えた場合、分割回数にもよりますが、半年間くらいは両方の分割料金を合わせたものを支払い続けることになります。
仮に10万円を6回払いで支払おうと思うと、17,400円くらいになります。すると、テレビの支払いと合わせて毎月32,975円の支払いをしなくてはいけません。
一方、リボルビング払いで、毎月15,000円と手数料を支払うように設定していた場合、6回目までは最初のテレビの分だけの支払いをすることになるので、6回目を支払い終わった時には、残債が83,000円くらいになっています。
そして、そこに利用額が10万円加算されるため、今度は183,000円の残債を15,000円+手数料分ずつで支払うことになります。しかし、支払期間は最初のテレビを買った時から18回と、数千円の残高を19回目に支払わなくてはいけません。
それに対して、回数指定分割払いを積み重ねた場合は、当初の予定通り12回目で終了することができるのです。
回数分割払いは金額が増え、リボルビング払いは期間が延びる
このように、回数指定分割払いの場合、複数の買い物で利用すると、個々の支払金額を積み上げる形になるため、毎月の支払額が大きくなってしまいます。
一方、リボルビング払いの場合は複数の買い物で利用しても、支払金額に大きな変動はありませんが、支払回数は総額に応じてどんどん延びてしまいます。
元金の支払いについては、どちらの支払い方法で買ったとしても、利用した際の金額を分割回数に割ったものですから、全く同額になります。
しかし、実質年率が同じであれば、支払回数が延びる分手数料の金額はリボルビング払いの方が大きくなりがちです。そこで、支払い方のコツについて考えてみましょう。
可能な限り1回の支払いを大きくとるのがリボルビングのコツ
しかし、安定した支払いを意識しすぎるあまり、毎月の支払金額を低く取り過ぎると、手数料支払いばかりが増大してしまい、いつまでも残債が減らないと言うことになってしまいます。
そこで、毎月コンスタントに使っているクレジットカード払いの利用額に、あとどれだけのお金を加算して払えるかを最初に検討して下さい。
「元利均等払い方式」(毎月支払う金額が完全に一定の物)の場合、可能な加算額をそのままリボルビングの支払額にしましょう。
「元本均等払い方式」(毎月一定の金額になるのは元金だけで、そこに手数料を加算する物)の場合、元金の1.5%程度を手数料用に取って置き、可能な加算額からその手数料用の金額を差し引いた額を、支払額に設定します。
このように考えて設定すると、場合によっては分割回数だけで適当に決めた、回数指定分割払いより手数料支払金額が減る可能性もあるのです。
とはいえ、分割払いもリボ払いも手数料がかかるので、できれば一括払いで支払えるようにしておくのがおすすめです。
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