クレジットカード申し込み後の審査キャンセルは悪い情報が残る!

クレジットカードを申し込んだはいいけれど、やっぱりよく考えたら必要ないと思い直してキャンセルしたくなることってありますよね。特に「今だけ特典」につられてしまった時などです。
スーパーなどの店頭で粗品を配って申し込みを受け付けていたり、ネットのバナー広告で破格のポイントバックで誘ったり、クレジットカードの誘惑もさまざまです。でもキャンセルすると損になることもあるんですよ。
クレジットカード申し込みはキャンセルできる
そもそもクレジットカードの申し込みはキャンセルできるのかという疑問ですが、これは問題ありません。カードが発送される前であればキャンセルは可能です。
但し、それが申し込みの撤回になるのか、カード発行の中断になるのか、あるいは発行済みカードの解約になるのかはタイミング次第ですので注意が必要です。
ネット申し込みでは申し込みの撤回は難しい
クレジットカードの申し込みキャンセルは、受付カウンターやコールセンターで受け付け、次のように行われます。
- 申し込みの撤回:申し込みを取り消し、審査を開始しない
・申込書の郵送、店頭申込みなどで可能なことがある
・指定信用情報機関には記録されないが社内には記録が残る - カード発行の中断:信用情報の照会は行われるが、審査を進めない
・審査が終わっていてもカード発行の情報を登録しない
・カードは発行しない - 発行済みカードの解約:カードは発行されているが発送されない
・形の上ではキャンセルではなく解約扱いになる
・短期解約の情報は指定信用情報機関に登録される
大急ぎで電話してキャンセルし、カードが手元に届くことがなくてもこのような 3 種類の異なる扱いにのいずれかになるでしょう。
ネット申し込みでは指定信用情報機関に情報が残る可能性が大
カード会社にもよりますが、ネット申し込みの場合は書類の不備が起こりにくいので、申し込みと同時に、自動的に指定信用情報機関への信用情報の照会が行われます。
照会が行われると、そのことが指定信用情報機関のデータベースに「申し込み情報」として登録されますので、申し込みの撤回はできません。
つまり指定信用情報機関に申し込みが行われたと言う情報が残ってしまうと言うことです。
信用情報の照会だけ行われてキャンセルできた場合
上に示したように、指定信用情報機関に「申し込み情報」が登録されます。一方、カードは発行されないので、この情報は 6 か月後には自動的に削除されます。
しかし、照会から 6 か月の間は、他のカード会社などから途上与信などで信用情報の照会が行われると次のように回答されます。
- クレジットカードの申し込みがあった
- クレジットカードが発行された記録は登録されていない
これが 1 か月以内ぐらいだと「申し込みがあったが、まだクレジットカードは発行されていない。」と判断されるでしょう。しかし、それ以外にもカードがあった場合、カードに設定されている与信枠によっては、カードを持ちすぎと判断されるかもしれません。
既存のカード与信枠の引き下げや、強制解約にもつながりかねません。もちろん新しい別のカードを申し込んでも不利な扱いを受けるでしょう。
カードは発行されたが発送されないだけの場合
この場合は、超短期間でのクレジットカードの解約と言うことになります。
ですので、指定信用情報機関にはカードが発行された記録が残ります。
そして、この記録は 5 年間照会可能な情報として残るので、別のカードを申し込んだときに不利な情報として扱われる可能性があります。それは、キャンセルされたカード会社は次のような被害を受けるからです。
- 信用情報機関への照会手数料
- 審査にかかる人件費
- カード発行にかかる経費
- カード発行にかかる人件費
こうしたことを行う人であるという情報が信用情報に残っていると、別のカード会社もこんな人にはカードを発行したくないと考える可能性も少なくありませんね。入会特典狙いの良くない会員だと判断されるかも知れません。
キャンセルするより持ち続けた方が良いかもしれない
そもそも、キャンセルするようなカードに申し込まないのが一番ですね。
でも、十分検討せずについ申し込んでしまうと言うことは誰にでもあることです。
ですが、上で書いたようにキャンセルは不利な情報が登録される可能性があるので、やはり慎重に行うべきですね。
スーパーやガソリンスタンドの店頭申込ならキャンセルしやすい
スーパーやガソリンスタンドなどの店頭で、カードキャンペーンをやっていてそこで申し込んだという場合や、自分で申込書を書いて郵送したという場合などはキャンセルしやすいです。
それでも、そのカード会社の内部情報として残りますので、同じカード会社に再び申し込むことがあった場合、審査が厳しくなる可能性は否定できません。また、キャンセル窓口から申込窓口への連絡が間に合うかどうかも知りようがないのです。
年会費無料ならしばらく持っておいても良い
クレジットカードの中には年会費無料のものも少なくありません。そうしたカードの場合、使うか使わないかは別にして、しばらくは持っておいても良いでしょう。
トラブルを避けるために、カードの持ちすぎはやめておいた方が良いのですが、キャンセルする前にそのカードに使い道がないのかどうかを考えてみて下さい。
どうしても不要だと思うのであれば、次のようなタイミングで解約すると良いでしょう。
- 年会費無料のカード:カード有効期限の半年前
- 初年度年会費無料のカード:年会費請求月の 2 か月前
- 年会費が必要なカード
・1年目の年会費は支払って、2 年目の年会費請求月の 2 か月前
・信用情報のリスク覚悟で、できるだけ早く解約
どの方法をとるかは自分の判断です。キャンセルするようなカードを申し込んでしまったペナルティだと思って下さい。
クレジットカードを持ちすぎないほうが良い理由は次の記事で解説しています。
信用情報が気になる場合はキャンセル後に開示請求する
やむを得ずキャンセルした場合、どのように信用情報が登録されているかは、カード会社に聞いても教えてくれません。
ですので、自分で指定信用情報機関に個人信用情報の開示請求を行って、どのように登録されているかを見てみましょう。
登録された内容によって次のカード申し込みのタイミングが決まる
クレジットカードに関する個人信用情報は、ほとんどの場合 CIC に登録されます。ですので、CIC に開示請求を行うのが良いですね。
窓口に出向けない場合は、1,000 円の手数料を支払って、郵送またはネット上での開示を受けて下さい。手続きはむつかしくありません。詳しいことは別の記事をどうぞ。
ここで開示される情報のうち、申し込んだカード会社が登録した情報を確認してください。
申し込み情報だけなら 6 か月で削除される
開示された情報は、カード会社・1 契約ごとに 1 枚にまとめられています。その中から、申し込んだカードの記録があるかないかを確認しましょう。
もし情報がなければ、信用情報照会前にキャンセルができた、つまり「申し込みの撤回」に間に合ったと言うことです。ですので、同じカード会社以外であれば、別のカードに問題なくすぐ申し込めるでしょう。
- 開示情報の中に「申込情報」だけ記録されている
・カード発行前に中断できた
・その情報は 6 か月後に自動削除される
・半年間は新しいクレジットカードを申し込まない方が良い - 開示情報の中に「クレジット情報」も記録されている
・カードが発行されて短期で解約した扱いになっている
・場合によっては解約情報の登録が遅れるかもしれない
・解約後 5 年経つまで情報は削除されない
・新たなクレジットカードはできれば 5 年以上経ってから申し込む
このように意識しておくと良いでしょう。
クレジットカード申込みのキャンセルはリスクが伴う
今日申し込まないと特典が手に入らないと言った状態であれば、それは縁がなかったんだと割り切れる判断力がとても重要になります。