タイでのクレジットカードの注意点を説明!使える場所は多くない

今回ここを読んでもらっているのは、タイへの旅行をお考えでしょうか。またはタイへ赴任ということも考えられますね。
いずれにせよタイはまだまだクレジットカード途上国です。使えないわけではありませんが、日本と比べるとまだまだ使えるところは少ないようです。
この記事では、タイでのクレジットカード利用について説明していきますよ。
この記事の目次
タイのクレジットカード事情とは?バンコクでも使えない店が多い
タイはそれほど政情不安定な国ではありませんが、意外なことに首都バンコク付近ではテロの可能性が高まっています。実際に日本人が巻き込まれた事件も発生しているようですね。
レベル1の警報ですからそれほど危険性は高くないものの、クレジットカードがまともに利用できる唯一の地域が危険というのは困ったものです。
タイのホテルのデポジットは意外に高額のケースがある
一概には言えませんが、世界中で行われるクレジットカードでのデポジットは、一泊分~宿泊数分程度の金額でカードのオーソリをとって、何事もなくチェックアウトしたらオーソリを取り消すか請求を回さないというやり方が取られます。
つまりこのような流れになるのです。仮に宿泊料金が1泊2万円で3泊する予定だったとしましょう。
- チェックインの際にクレジットカードを預かる
- カード会社に2万円~6万円程度のデポジットとしてオーソリを掛ける
(カード会社にその金額を請求可能かの信用承認を申請すると言う意味です) - オーソリが通ったらカード会社はそのカードの利用枠からその金額を仮押さえする
(請求はされませんが解除されるまでその金額分利用可能額が減ります) - 退出後、支払い漏れや部屋・備品の紛失などがあったらデポジットから充当
- 問題なくチェックアウトしていたらデポジット分のオーソリを取り消す
- ホテルによっては自動取り消しが行われるまで放置するところもある
クレジットカードの利用を受け付けたら、まずオーソリをかけて利用可能かどうかを確認し、その後から請求をカード会社に送るという二段構えになっています。
請求をカード会社に送らない限り、カード会員に請求が行われることはありませんが、オーソリが一度行われると取り消されない限り1~2か月は利用可能額が減ったままになります。
タイのホテルでは、総宿泊料金の2倍くらいのデポジットを要求しますので、クレジットカードの利用限度額に十分な余裕が無いと宿泊を断られることがあります。
つまり上の例でいうと12万円のデポジットが要求されるということです。
また、デポジットはできても利用可能額が減りすぎていて、他の買物に使えなくなったりします。クレジットカードの口座に十分な利用可能額が残っていることを確認しておきましょう。
「デポジットとは?」と思った人は、次の記事を読んでみましょう。
タイではホテル以外に買い物やフードコートでカードが使えることもある
首都バンコクでも、中小の商店や飲食店ではクレジットカードが使えるところは少ないです。
一方、大規模店舗では使えるところがあります。
- サイアム高島屋(百貨店)
・VISA(一部使えないものがある)
・JCB(一部使えないものがある) - バンコク伊勢丹(百貨店)
・伊勢丹アイカード
・三越 M CARD
・MICARD
・JR MICARD - バンコク東急百貨店(2019年1月31日閉店予定)
- Tesco Lotus(ハイパーマーケット):VISA
- Tops market(大型食品スーパー)
・VISA
・マスターカード
・JCB
・アメックス - Big C(スーパーマーケット)
・VISA
・マスターカード
・JCB - Groove@CentralWorld(大規模フードコート)
・カードの種類不明
このように、大型店舗では使えるところもあります。トップスは日常のお買い物に使いやすいスーパーで、日清のインスタントラーメンやクノールのカップスープなども売っていますし、入り口には日本語表示があったりもします。
ただし、店内の表示はほぼ完全にタイ語です。
体調を崩したら海外旅行傷害保険を利用して私立病院へ
東南アジアなど、温暖湿潤な気候の国では、ちょっとしたことで体調を崩すことも。蚊に刺されただけでも、慣れない蚊だとひどく腫れたり化膿したりすることもあるんです。
そうした場合は、まずカード会社のサービスに電話をかけて、保険会社から病院を紹介してもらいましょう。日本語対応が可能な病院もありますよ。
医療費は保険に入っていないと高額になることがあります。別途保険に加入するか、海外旅行保険が付帯されているクレジットカードを必ず持っていきましょう。
クレジットカードの海外旅行保険については、次の記事で詳しく説明しています。
出発前には旅行保険が有効であることを必ず確認する
クレジットカードには、多くの場合海外旅行傷害保険がついていて、それには疾病治療費の保障がついていることが多いです。ただし、年会費無料のカードなどの場合、保険がついていないこともあります。
あるいは、旅行費用をそのカードで支払っていないと保険がつかないこともありますね。それに対して、ゴールドカードクラスであれば、保険はそのカードを持っているだけで有効になっています。
海外旅行に出かける前には、持っているクレジットカードすべてについて必ず保険の内容を確認しておいて下さい。わからなければサポートデスクに電話して聞いてみましょう。
タイの私立病院はレベルが高く治療費も高い
例えば、三井住友海上は多くのクレジットカードの保険を引き受けています。そして、疾病治療保証がある保険の場合、各国の病院と提携関係を結んでいます。
その提携関係によっては、カード会員が病気や怪我を負った場合、現地では治療費を支払うことなく海外旅行傷害保険でキャッシュレス対応できる場合があります。
三井住友海上の海外旅行傷害保険は次のようなクレジットカードに付帯しています。
健康保険は日本国内でしか使えませんから、支払い金額が数百万円になることも珍しくありません。ですので、そうした制度があると大変助かりますね。もちろん、保険の範囲でしか保障されませんが、複数のカードを持っている場合治療費用は合算できます。
一方、お薬についてはキャッシュレスの対象外です。これも馬鹿にならない金額ですが、クレジットカード支払いができる薬局を病院で紹介してもらいましょう。院内処方の場合はカードが使えると思います。
なお、海外での治療を受けた場合で海外旅行傷害保険でまかないきれなかった場合、申請すれば一定額は健康保険から返ってきます。ただ、その際の様式が結構複雑です。
タイ語や英語で書かれた治療内容の証明の場合は、日本語に翻訳したものを添付する必要もあります。不安な場合は事前に健康保険の事務所へ出向いて説明を受けておきましょう。帰国してからでは、証明書をもらいに再度渡航する手間がかかります。
デビットカードは事実上現金引出し専用になる
タイでもクレジットカードが使えるところであれば同じブランドのデビットカードが使えます。しかしホテルのデポジットやWiFiレンタル、レンタカーなどには原則使えません。
ですので、現地で必要な現金をATMから引き出す時の専用カードになってしまうでしょう。もちろん先に紹介したスーパーでは使える可能性が高いです。
とはいえ、両替でお金を引き出すよりもデビットカードでキャッシングするほうが、手数料がかからない可能性もあります。
キャッシング用として持っていくのもいいですね。おすすめのデビットカードを知りたい人は、「おすすめのデビットカード7選!デビットカードの選び方も教えます」を読んでみましょう。
タイに赴任するなら現地のクレジットカードを作る
タイでも最も使えるクレジットカードはVISAです。そして、日本から持って行くカードもVISAが絶対に必要になると思います。
もちろんバンコクにはJCBプラザラウンジがありますので、JCBカードを持っていたらそれも利用しましょう。JCBカードが使えるお店の予約や紹介も行っています。
タイに赴任したら日本では作れないカードを作ってみよう
タイに赴任が決まって、住むところも決まって落ち着いたら、現地でクレジットカードを作ってみましょう。
銀行や百貨店がクレジットカードを発行しています。
タイは、カードの使いすぎによるトラブルが多発したため、以前より収入条件などを厳しくしたため、クレジットカードの普及が抑制されています。
しかし、日本人の収入であれば特に問題はないと思います。そこでどうせ作るなら日本では作れない高級カードを作ってみませんか。
VISAにはInfiniteカードというプラチナカードの上位に当たる最高級カードがあります。日本でもスルガ銀行が発行していますが、銀行取引の大きさが条件になるようで、ほとんど発行されていません。
また、スルガ銀行は現在トラブルが多いため、あまりおすすめもできないですね。そこでおすすめなのがタイのシティバンクです。
Citi Prestige Credit Card VISA Infiniteの基本情報
カード情報 | 内容 |
---|---|
発行元 | Citibank Thailand |
ブランド | VISA |
年会費(税抜) | 7,900バーツ(約27,300円) |
ポイント還元率 | 約1.3% |
対応電子マネー | なし(日本国内のものにはチャージ可能) |
利用限度額 | 個別審査 |
追加カード | プライオリティパス 家族カード(年会費1,900バーツ) |
付帯保険 | 海外旅行傷害保険:最高3,500万バーツ(約1億2,000万円) |
お支払日 | 情報なし |
月収が8万バーツ(約28万円)以上で申し込めますから、海外赴任するレベルの日本の会社員なら問題ないと思います。
タイはこれからクレジットカードが普及する国
もちろんVISA、マスターカード、JCBを忘れないで下さい。